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利用者が増え、絶望的に輻輳するBluetoothの将来像を描いてみる・・・混雑する2.4GHz帯のWiFiとAirPodsとイヤホンジャックの廃止について(修正編集)

以前にも少しだけ触れたBluetoothの問題。
今後利用がメインになっていき、脇役だった今の立場から主要な接続規格になって
いくように思うのですが、まだ状況がこなれきっているようには思えません。

iPhoneがイヤホンジャックを無くし、AirPods等のBluetooth接続へと舵を切ったことで、
一気にBluetoothの重要性が増したように思います。

今回以下のような問題が発生したこと受け、ちょっと考えてみることにしました。

一部のAirPodsユーザー、通話中に接続が切断!原因はBluetooth競合か ~ iPhone Mania
AirPodsでの通話中、iPhoneとの接続が突然切れる問題が指摘されています。問題の発生はiPhone6s/6s Plusで、他のBluetooth機器を接続している場合に限られている模様で、Bluetoothの競合が原因と考えられます。

これは単にiPhone 6sシリーズでの接続問題と思われます。
なので規格の問題でもなければ、iPhone全体の問題でもありません。

iPhone 6sシリーズにAirPodsと他のBluetooth機器の同時接続時の競合問題であり、
そう大きな問題でもありません。

しかし私はこの問題を受け、もっと別のことを意識し始めました。

それはBluetooth機器同士の競合問題です。


まずはBluetoothの規格自体をきちんと見直すところから始めました。

 ●Bluetoothとは? ~ 無線化.com
 ●Bluetooth ~ 通信用語の基礎知識
 ●Bluetooth 4.0 および Bluetooth Low Energy (BLE) に関する技術情報のまとめ ~ Over&Out その後
 ●干渉を起こさない2.4GHz帯ワイヤレス通信を実現する ――ノイズ発生のメカニズムとDS-SSスペクトラム拡散方式による干渉の回避 ~ Tech Village

これらを見ると以下のことが分かりました。

 〇Intel、IBM、Ericsson、Nokia、東芝の5社が提唱(大元のスタートはEricssonから)
 〇2.4~2.485GHzの(ISMバンド)を使用
   →Bluetoothは2402~2480MHzの中に1MHzごと79個のチャネルを設定
 〇1MHz幅で79のチャネルを設定して秒間1600回のチャネルを切り替えて通信
   →利用中のチャンネルを避けて雑音や他の無線との干渉を回避することが出来る

この他BLEでは40チャンネルに減らし、更に3チャンネルをデバイス検出用に固定したことで
LEモードでの節電を果たすなど、色々後付けで規格は複雑化していますが、だいたいはこんなところです。

身の回りのケーブルを無くすために出来た規格なので、セキュリティーは元々は大して考慮されていなかった
ようですが、毎秒1600回チャネル切り替えを行ったり、128bit暗号化やPINコード認証、Bluetooth2.1からは
セキュアシンプルペアリング(SSP)などのセキュリティ機能が組み込まれたので、そこそこセキュリティーも高まったようです。


またBluetoothは1台のマスターに同時接続出来るスレーブ数が3bitで識別するので最大7台という制約があったものの、
リンクアドレス長が32bitに大幅拡張され、実用上無制限のスレーブが接続可能になったようです。

しかし79チャンネルしかないので一人で無線空間を占有できたとしてもそれだけ接続を維持出来るのかすら謎ですが・・・。
ましてやそれを2人、3人と人が増え、WiFiと2.4GHz帯をシェアしながら使うので、マスター側に接続したまま覚えさせて
おく為の拡張だと思われます。


というわけで、おおよそのBluetoothの規格は分かりました。

私が一番不安に思うのは80MHz弱の帯域を利用して、79チャンネルのチャンネルを駆使して
通信するBluetoothなわけですが、これ満員電車の中だとどういうことになるのでしょうか。

例えば車内で近くの誰かがWiFiテザリングを行っていたとします。
これだけでBluetoothの何チャンネルかが利用不可として死んでしまいます。

私は実際にXperia ZでWiFiテザリングをしてNexus 9を使ったりすることも有りますし、
可能性のない想定ではありません。

その上で近所にBluetooth接続で音楽を聴いている人が増えてきた場合、どんなことが起こるのか、
ちょっと想像できません。というか、どのレベルまで安定した通信を確保できるのか、ちょっと心配だったりします。

Bluetoothは毎秒1600回も周波数ホッピングでチャンネルを切り替えているわけで、
これが接続が切れるなどの不安定さを作り出す大きな原因の一つになっています。

超混雑していた場合、切り替え先が見つからない瞬間が一回でも有れば、そこで
接続が切れてもおかしくないのです。


それと先にも触れましたが、WiFiとの干渉問題も。



今や大阪や東京をはじめ、都市部ではこのぐらいの混雑場所はもう当たり前に存在します。
こんな場所で、Bluetoothのホッピング可能なチャンネル数はどれだけ残されているのか。

そこへ更にアップルはiPhoneのイヤホンジャックの廃止という暴挙に出た。
イヤホンジャックを廃止した代替接続はBluetoothが主な受け皿。

都市部ではもともと残された数少ないチャンネルの奪い合いの上に、将来はiPhoneユーザー同士の
チャンネルの奪い合いが行われます。WiFiには混雑回避の仕組みはなく、Bluetooth側の努力で
回避しているわけですから、接続が出来なくなっていくのはBluetooth側となります。

「存在する規格は正常に使えて当たり前」の発想しか持たない、浅はかなアップルの選択で、iPhoneは
Bluetoothにイヤホンの接続を託すこととなり、Bluetooth輻輳問題のサイが投げられてしまいました。
安易な大衆機器の無線化は大問題を引き起こすという悪い実例が見られる可能性が高まっています。


ソニーのXperia開発陣はイヤホンジャックを残すという意思表示を行ったようですが、これは
色んな意味で懸命だと思います。

特に日本の都市部のような通勤事情を抱えた国では、イヤホンのような混雑部で大勢の人が同時に
使うような機器の無線化は出来る限り避けるべきです。音質問題はapt-X HDやLDACのような
高音質の規格である程度代替できても、帯域不足だけはどうしようも有りません。


唯一の救いはAirPodsがイヤホンジャックに挿す機器の価格帯と比較すると、そこそこ高価な部類に
入るものであること。安易に代替製品のAirPodsには流れにくい理由が一応ですがあります。
それを避ける為だけに6s世代やSE等の機種を今からでも選択する人はいるでしょうし、
これを機にAndroidへ移行する人も出てくるでしょう。

多くの有識者がいるはずのこの分野で、何故この問題がクローズアップされないのか、
とても不思議な思いを募らせています。


まさかまさかだとは思いますが、イヤホンジャックを外す決断をしたアップル首脳やiPhoneの開発陣が、
この現実を知らずに「やっちゃった」とかだったら・・・いや・・・まさか・・・。


FeliCaの国限定の利用までして日本の客の靴の裏を舐めたアップルが、まさか主要客層の日本の都市部の
若年層が一番利用する機器で、将来的に手詰まりになる可能性を抱えているとか・・・いやまさか・・・。

高速化するWiFiの隙間を縫ってBluetoothが同チャンネルをシェアできる技術が有るのでしたら、
問題ないかも知れませんが、片やギガビット通信を目指すWiFi、片や秒間1600回のホッピング、
どこに隙間を見つけていくのでしょうか。

ここまで技術が色々解決してきたのですから、もしかすると何か開ける展望が有るのかもしれません。
私にはそれが見えませんが。

関連記事
  1. 2017/01/25(水) 04:45:16|
  2. 携帯
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:6
<<Galaxy SにAndroid 7.1.1が移植される | ホーム | Googleが実装開始したWebAPK、恐らくPCもスマホも将来の状況を一変させる・・・今の一連の動きはWindows/MacOS/iOSの駆逐まで狙ってるのか?>>

コメント

誤:チャンネル数はどれだえ
正:チャンネル数はどれだけ

両耳独立式のワイヤレスイヤホンでは、実は最安値という。(両耳一体型ではない)
ちなみに2chの信者様はこれでホルホルやドヤァしています。
しかし突然接続が切れる報告もあり、アップルの不具合ということになって落ち着いてるようです。
2.4GHz無線規格の根本的な問題なのにね。
ただ、ここにきて「アップルの問題ではない!」の声が消えて「アップルの問題だ」と決め付けるあたり、アップルのグダグダなていたらくぶりが浸透してる模様。

Bluetoothの規格はWi-Fiと同じ2.4GHzを使っていると言うことで、輻輳は数年前から懸念していました。
2.4GHzの無線、5GHzの無線(屋外使用は法的に禁止)で散らそうとしているようですけど、屋外の2.4GHz帯は消えないわけです。
となると次の一手は「Bluetoothの周波数を変更する」ことに尽きると考えます。

たとえばPHSが消えたとして、600MHz帯の一部を次世代BTに与えたり。
ただ、名称を同じにするとごっちゃにする困った人が出ることは分かりきってるので、
・Bluefung
・Redtooth
など、規格名を変更する舵取りが必要かもしれません。
Bluetooth2、Bluetooth600などと世代名だけつけると見分けの付かない人が見分けつかないなりの予想外な反応を示すでしょう。
HDMIだってリビジョンだのバージョンだのこれでもかと乱立させてユーザーを混乱に陥れているわけで。開発側のオナニーにユーザーを巻き込むのは勘弁してほしいです。
USBにしてもUSB-C=USB3.0の勘違いを招いている現実もあります。(これは3.0リリースとタイプCのリリース時期がかぶったことが主な原因ですが)
実際、先日は某量販店のカウンターで問答してるのをレジ並びの間に聞いてましたが、HDMIの形状違いや内部規格の違いが理解できず客が大声でクレームつけていたのを確認しました。(そういう人に限って接続機器の型番も確認してないから適切な案内すらできずタチが悪い)

少しは反省して規格のあり方を考え直してほしいものです。
  1. URL |
  2. 2017/01/25(水) 06:01:38 |
  3. 7SUXEN #22s72cIM
  4. [ 編集]

地方都市に電車通勤していますが、1年前ごろから
スマホが垂れ流すWifiテザリングの電波が増えBluetoothイヤホンは使えなくなりました。
(頻繁に切断し実用に耐えない。根拠はWifiAnalyzerの不定期観測)
2年前は大丈夫だったんですが……。

あと、iPhone7は↓のような致命的なBT不具合を抱えていますね。うちのカーステレオでも毎回ペアリングしないとBT再生できません。
ttp://www.gizmodo.jp/2016/10/iphone7-bluetooth-problem.html

iPhoneは6以前のころから、BT接続では音楽再生で再生ピッチが一定でない(音ゲーでテンポが速くなったり遅くなったりしている)ことを確認しています。7になって一層悪化というか、使えなくなりました。

7SUXENさんのおっしゃるように、公共スペースではBT専用の帯域がないとダメなところまで来ている気がします。
  1. URL |
  2. 2017/01/25(水) 10:18:24 |
  3. 鳩 #d/CpiV46
  4. [ 編集]

3度目の投稿かな? 元国内向けガラケー開発者でリストラされました。_| ̄|◯

Appleも干渉は認識しているみたい!?
https://support.apple.com/ja-jp/HT201542

まぁ、2.4GHz帯ISMバンドは「電波のゴミ溜め」とも呼ばれ
元々は電子レンジや電子レンジと同じ仕組みで患部を暖める医療機器
(コイツはシールドなど無く漏れ漏れ状態)に使われていました。
つまり、通信以外の目的で割当てられたゴミ溜めなんですね。

国際的に使われていることと小電力無線局として技術基準適合証明(技適)を
取得すれば無線局免許状が不要と簡易な為に大変混雑しています。

2.4GHz帯ISMバンドは、RFID移動体識別用構内無線局(免許局)が一次業務であり
何よりも優先されます。次に利用者は少ないもののアマチュア局が二次業務です。
二次業務局は一次業務局に妨害を与えてはならず、免許を有さない小電力無線局
Wi-Fi、Bluetooth、コードレス電話、ラジコン、RFID移動体識別用(特定小電力局)は
免許を受けている一次業務局及び二次業務局に対し文句が言えないばかりか
妨害を与えてはいけないことになっています。原則、免許局が優先されます。


次にBluetoothの混信ですが、Bluetooth同士の場合はFH(周波数ホッピング)により
同時に同一周波数を使わないことで回避できます。仮に衝突しても1/1,600s=0.625ms
のデータ欠損で大きな影響は受けません。

問題となるのは機器内干渉です。最近の端末はW-CDMA、FDD-LTE、TD-LTEの各バンド、
国内では使わないGSM、Wi-Fi(2.4/5GHz帯)、Bluetoothと複数の無線機を積んでいます。
特に同じ1.2GHz帯を使うWi-Fiとの干渉は大きく、異なる端末間であればAFHにより
回避できますが、同一機器内の干渉は回避することができません。
http://www.silex.jp/blog/wireless/2013/02/bluetooth5.html

例え2.4GHz帯 Wi-Fiのチャネルを変更しても絶対に避けられません。
下記はIEEE802.11bで占有帯域幅22MHzの略図ですが、IEEE802.11nでは44MHzを占有します。
超高性能なフィルタで必要な帯域以外をバッサリとカットできれは理想ですが、
現実には富士山の裾野(サイドローブ)みたいに広がってしまいます。
http://art41.photozou.jp/pub/335/268335/photo/244965417_org.v1485291281.jpg

Wi-FiとBluetoothでは電力が桁違いな為、どんなに頑張ってもBluetoothは
Wi-Fiのサイドローブに潰されてしまいます。以前、ドコモの初代d-tab(Huawei製)を
使用していた頃、Bluetoothが使い物にならず対策として5GHz帯対応のルータ(AP)を
購入したところ改善しました。


詳しくは知らないのですが、iPhone 7もBluetooth 4.2を搭載しているので
AirPodsでなくても他社のBluetoothヘッドホンが使えるんですよね?
そもそもiPhone 7がAACコーデックにしか対応しておらずAPT-X等は非対応みたい。

尚、先にも記した通り国際的に共通の規格ですから周波数変更は困難かと思われます。
PHSの割当周波数は1893.65-1919.45MHzで、現在もソフトバンク・ウィルコムが使用中で
更に1893.65-1906.25MHzは次世代ディジタルコードレス(DECT)が二次業務局となっています。

5GHz帯Wi-Fiは2007年1月よりW56帯の計11チャネルが制限付きで屋外利用可となりました。
使用前に気象レーダをサーチするので(DFS)1分くらいかかるのと、
使用中に気象レーダを受信した際は2.4GHz帯に自動変更される制限付き。
https://121ware.com/product/atermstation/special/new5ghz/
  1. URL |
  2. 2017/01/25(水) 10:22:52 |
  3. かずな #Cww3j7fY
  4. [ 編集]

帯域とは関係がないのですが、AirPods関連でこれ

iOS10.3初のベータ版公開!「AirPodsを探す」機能が追加!
http://iphone-mania.jp/news-152487/

>先日、Buletoothの信号強度を利用してAirPodsを探せるアプリ「Finder for Airpods」が公開されたものの、数日後に「App Storeに相応しくない」という理由で削除されたことが話題となっていました。

apple storeに相応しくない機能をOS標準にしちゃったみたいですw
  1. URL |
  2. 2017/01/25(水) 13:02:54 |
  3. Nexus7持ち #-
  4. [ 編集]

安価にあちこちに普及したからこその悩みの種ですね。
新規格を作って違う帯域を専門で…とやろうとするとディスプレイのごとく規格があちらこちらと混乱しそうです。

>>Nexus7持ち様
あのf.luxもNight Shiftと競合するためにAppstore外での配布にもかかわらず公開停止を求められたり(表向きの理由は非公開APIの使用が原因なんだとか)、脱獄アプリの機能を取り込んだりと節操がありませんねー。
  1. URL |
  2. 2017/01/25(水) 13:40:22 |
  3. 八ツ橋 #qEUi5kRY
  4. [ 編集]

海外の混雑状況…

なにか忘れてませんか?
日本(というか東京)の異常な人口密集度…
ターミナル駅の乗降客"世界"ランキング"が…
そして某MNOがはじめたWi-Fiスポットのばらまき(と残りMNOの追従)…

日本(の繁華街)だとWi-Fi(2.4G)もBTもままならない状況になりつつあっても
海外はどうなんでしょ?
IT系のイベントがあるとダメ(たしかありましたよね、某社の発表会で…)でも、
普段は使えてたりするんじゃないでしょうか?

日本の電波状況がレアケースになっているとしたら…
(3GからLTEにかけての携帯電波状況も日本だけ違うとかありましたし…)
  1. URL |
  2. 2017/01/25(水) 23:22:50 |
  3. 姫 #Qgp/yXvw
  4. [ 編集]

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