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鈴の音情報局blog

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超安価、50ドルレベルのスマートホンの事について考えてみます

思ったよりもインド(実際にはインド以外も含まれますが)の安価な端末ベースの話題に
乗って来られる方が多いなと感じましたので、もうちょっと話を引っ張ってみます。
色んな意見に加えて、以下の記事を張って頂いた事が切っ掛けです。
インドでは、今年、$50 のスマホが2億台ほど販売される:インフォグラフィクス ~ Agile Cat — in the cloud

先日のAndroid Oneに関して私の意見を記事にしましたが、それよりも更にローエンドの
端末の世界の話をしたいと思います。


インドはさすがに数学の教育が熱心な国、IT先進国と言われてきただけ有り、
IT産業は中国に負けず劣らず発展しています。
日本のような大手総合家電メーカーが何社か有り、そこがスマートホンも作っているケースが多いです。
(Panasonic前身の)ナショナルや、シャープ、サンヨー、日立、三菱等が群雄割拠していた
ようなイメージですね。

そのインド現地のメーカーのスマートホンの製品価格は恐ろしく安く、私が見てきた限りでは
幾つかのボリュームラインが存在します。

まずは300~400ドル以上のハイエンド層、インドは安価な端末しか売れないとは言われつつ、
ここにも意外とボリュームゾーンが存在します。

次に200ドルゾーン、ここはハイミドルレンジです。
ハイエンド層と同等のボリュームが存在しているようです。

次にメイン層となる100ドルゾーン、ローミドル層です。
ここは非常に熱いボリュームゾーンとなっており、大量の端末が競合機種としてひしめき合っています。

そして忘れてはならないのがローエンド層、70~80ドルレンジの端末。
ここにも大きなボリュームが実際存在します。

さらにその下の50ドル前後のレンジ、ここにも層が有ります。
ここが本当のローエンド層です。
私は昨日の記事ではAndroid Oneの記事でしたので敢えてこの100ドルに満たない端末の
レンジは切り捨てて書いていましたが、実際にはある程度のボリュームが有る事はずっと
認識していました。理由はFirefox OSやTIZENの記事を書くにあたって、ここの動きをある
程度知っておくことは大事だからです。


ではその100ドルに満たないスマートホンの実態はどうなっているのでしょうか。
それはインドのローカルマーケットサイトを見るのが手っ取り早いです。
インドのローカルサイトは公用語に英語が含まれる事も有って、中国のローカルサイトよりも見やすいです。

よく見るインドのスマホの通販のサイトは幾つか有るのですが、以下のサイトもその一つです。
Android Mobile Price List in Jamnagar


上に有る各BARをいじれば絞り込みも出来て便利です。
インドのサイトって軒並み絞り込みが上手く作って有り、探すのが楽かなという感想を私は持っています。
まあ日本のサイトがタコすぎるだけという話も有りますが。

上記のは見て分る通り、3200~3950ルピーで絞っています。
今日現在のドルや円換算で52.48~64.78ドル、5627~6946円のレンジです。

ではこのレンジで最安値の3300ルピー(54.12ドル/5803円)の端末二つを見ていきます。
 ・Android v4.2 (Jelly Bean)
 ・1.0~1.3 GHz, Dual Core
 ・3.5 Inches, HVGA, 480 x 320
54ドルでAndroid 4.2のデュアルコアの端末が買えるのです。

Lava Iris 350MはRAM 512MB。
Karbonn Smart A51+はRAM 256MBとなっています。
256MBで4.2が動くこと自体が驚きですね。
まあ日本のように要らないものを入れないから可能だという事も有ると思いますが。
OSも一部機能を削って最低限のAndroidを搭載しているのかも知れません。
Android OS自体、かなり普段使わないものが大量に入っていますので、
やり様によればかなりダイエットが可能だと思います。
その分貧弱なCPUでも高速に動くようになりますしね。

ただこのレンジに有る端末は、基本的にどこかを削って値段を安くしている端末ばかりであり、
必ずこのままで満足できるレベルのものはないと言っていい状態です。
何かを我慢して使う必要が有るものばかりです。
それを見越した上で買うのなら、Android端末がこの値段で買えるのは有り難いと言えます。

またこのレンジではAndroid 2.3と4.2の端末が入り乱れています。
2014年発売のものは見つけられませんでしたが、2013年ぐらいまでに発売されたものが
主流で、2013年にも拘らず2.3が使われているのは、RAM容量が少なくて済むからでしょう。
Androidは2.3でいいと割り切るなら結構省メモリで動かせるのです。

また同様の事は更に下の価格帯の端末にも言えます。
3200ルピー(52.48ドル/5627円)以下の端末を見てみます。


4つ引っかかりました。
最安値で2990ルピー(49ドル)です。
ここで驚いたのが3190ルピーのLava Iris 300 StyleがAndroid v4.2 (Jelly Bean)で、
1 GHz, Dual Coreを搭載している事。このレンジで唯一のAndroid 4.2を搭載した端末です。
しかも1GHzとは言えデュアルコアです。

50ドルというラインにしてしまうと極端に選択肢は無くなりますが、しかしながら
Android端末で選択肢が有るのは確かです。
60ドル未満辺りまで50ドル帯として広げるなら上で見たようにかなり選択肢が広がります。

最後に5000~6050ルピー(82~100ドル/8792~10722円)のレンジの端末も見ておきましょう。
Micromax A091 C Engage
 ・480x800 pixels
 ・1.2 GHz Quad Core Processor
 ・512MB RAM /4 GB ROM
 ・4 Inch WVGA

Micromax Canvas Fun A63(Price: Rs. 5900)
 ・480 x 800 pixels, 4.0 inches
 ・Mediatek MT6572(1.3 GHz, Dual Core)
 ・4 GB, 512 MB RAM
 ・Android OS, v4.2.2 (Jelly Bean)

Samsung Galaxy Star Pro S7260 (S7262 DUALSIM)
 ・480 x 800 pixels, 4.0 inches
 ・1 GHz Cortex-A5
 ・4 GB, 512 MB RAM
 ・Android OS, v4.1.2 (Jelly Bean)

Android Oneの仕様が下記である事を考えるとその差が大きいことが分かるのではないでしょうか。
 ・CPU MediaTek 1.3GHzクアッドコアプロセッサ
 ・RAM 1GB
 ・4.5インチFWVGA IPS液晶
 ・ストレージ 4GB
 ・バッテリー 1700mAh

なお100ドルを少しオーバーしたレンジだとAndroid 4.4を搭載した端末が増えてきます。
基本的にはJelly BeanかKitKatを搭載した端末になりますが、まだ一部ICSの端末も有りました。


ざっと全体を見渡すと、50ドル~100ドルに向けて、コンピュータ部分は大差がなく、
RAMやFlashROM、ディスプレイなどの周辺の物が充実していくという感じです。
下位端末ほど2.3に頼ってメモリの貧弱さを補う作りになっている確率が高く、
価格が上がる程メモリが充実してくるのでOSの新しいものを乗せられる事が
多くなっている感じです。

どうやらメーカー単位でダイエットしたAndroid OSを使い回しているようなので、
使っているバージョンが比較的限られているようです。
その分信頼性は上がっていると思われますけど。

そんな事情ですから、OSのバージョンアップとか、結構放置なように思われます。
100ドルにも満たない、ましてや50ドルレンジの端末にそこまでサポートしていたら
赤字になってしまうでしょう。

Android OneのOSのバージョンアップがGoogleより行われるというのは、
こういったメーカーからすればOSなんかに手を入れていられない状態だったので
渡りに船であり、非常に有り難い事じゃないかなと思います。

恐らくハイエンド系の端末を作っているメーカーでもOSのバージョンアップは
頭の痛い話になっていると思われます。特に半年に一回以上端末を出している
日本のメーカーには重くのしかかっているでしょうね。

GoogleがAndroid OneでGoogle自身がバージョンアップを行う意味がここに有る
わけですね。出来るだけ新しいOSを使わせたいGoogleと、バージョンアップは
そっちのけで新しい端末ばかりを作りたがるメーカーのせめぎ合いといった
所でしょうか。


Android One側から見ると、50~100ドルレンジの端末がよく売れていると言っても、
中身がこれです。

5000~6050ルピー(82~100ドル/8792~10722円)レンジの端末がそれなりに
強力といった所で、このレンジの客はGooglePlay等のマーケットにどれだけの
お金を落としてくれるのか。恐らく無料アプリを使う層が殆どで、どれだけ端末の
シェアが高くてもマーケット全体に与える影響はかなり低いと思われます。

Googleはマーケットにお金を落とすユーザーの下限を100ドル端末以上の
ユーザーとし、それ以上の価格帯の端末にもスペックでプレッシャーを
Android Oneとして与えることにしたのだと思います。

ただしGoogleにとっては50~100ドルレンジの端末も大きな意味を持ちます。
それはFirefox OSやTIZEN等の他のモバイルOSに付け入る隙を与えるか
与えないかという要素が有るからです。

なので、地元メーカーにはこのレンジも頑張ってもらわなければいけません。
例え50~60ドルにAndroid 2.3や4.2の旧OS端末ばかりが売られていたとしても、
ここにAndroid端末が無ければ他OS勢に入られ放題になりますから。

ここでAndroid勢に引き込み、その内Android One等の端末のユーザーになって
くれればそれでいいわけです。そういう意味ではGoogleはAndroid Oneだけで
なく、Android Zero(仮称)として4.4ベースで256~512MBのメモリでも楽に動く
ものを出すべきですね。廉価向けに要らない機能が多過ぎでしょう。

最廉価のレンジはAndroidにとっては大量に売れても全体に対するインパクトは
余りありません。しかし他のOSにシェアを奪われた時に大きなインパクトが有ります。
なのでGoogleが有る程度シェアを取りに行かないといけない所なんだと思います。

この先にはインドだけでなく、アフリカや南米といった大商圏も有りますし、
インドでの成功はその先にものすごいマーケットが待っています。
なのでGoogleはインドに力を入れているのだと思います。


アップルはここにiPhone 5c 8GBで挑んでくるようですが、この事をしればかなり
厳しいであろう事が分かると思います。

同様にFirefox OSもAndroid OSを搭載した端末が50~60ドルレンジにもかなり
充実している現実が有りますからこれを突破するのはかなり困難だと思います。
インドで33ドルスマホを出したとは言え、Firefox OSはやっぱり厳しいと私は思っています。

このレンジのユーザーはPCを持っていませんからアプリの開発者になる事は
まずないのですよね。となるとプロのアプリ作成者が出てこないといけないの
ですが、アプリに金を落とす層とは思えませんし、当然WiFiなんて家には引いて
ないでしょうし、パケット代も節約すると思われるので、アプリを落としても
余り広告を見てもらえるとは思えないんですよね。つまりお金にならない。

今の所これに決定的におかしな部分が有るともそう思えず、意見はそう
変わらないんじゃないかという気がしてます。何かごろっと意見が変わる
ような事が起こらないでしょうかね、その方が業界にとっては面白いのですが。

関連記事
  1. 2014/09/17(水) 20:10:11|
  2. 携帯
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:1
<<ドコモは1.5GHz帯と1.7GHz帯をフルLTEに、30MHz幅で225MbpsのCAを発表 | ホーム | アップルは予約数も盛りたい列も作らせたい、どうやら色々欲張りな感じっぽい&iPhoneバッテリー問題再燃の可能性>>

コメント

 AndroidZeroの観点、非常に面白く見させていただきました。
 薄くても広くすることで、長期的には収益にプラスと考える思考は、私も同様に持つところです。
 これはビッグデータの見地でしょうね。一つ一つはさして価値のないデータを集めることで、彼の国々の多様な層の様々な傾向を得られる点は無視しがたいのでないか、という視点もです。

 HVGAやVGA程度に限定して、Fitness系のような富裕層対象の機能を削り、一方でGoogleのADネットワーク機能は削らず、GooglePlay配信広告付き無料アプリへの導線を強めておく…。
 $50端末の詳細を把握していませんが、もし現状、彼の端末群の多数がgapps未搭載(≒GooglePlay未対応)ならば、確かにGoogleがLite版をforkする価値もありそうです。
 一方、既に多数がgapps搭載であれば、敢えてGoogle謹製という付加価値を下げることはないだろうなとも思います。Googleといえどもリソースに限界があるはずで、広いといえども薄すぎる市場用に、Lite版程度のforkといえどもメンテを継続する理が、既にメーカーから同様のものが用意されているならばあるように思えません。

 一つ見方を変えます。
 悲しいかな、各プラットフォーム提供者によるアプリストアは完全に隔離されているのが現実です。
 つまり、全く同じアプリでも、iPhone/Android/Amazon各ストアで別々に購入という形になっています。(この場合、最も適した例はAndroid/Amazon(Fire OS)での同一アプリ配信でしょう)
 $50層でも、よほど気に入ったアプリ、特に有用なアプリは有料であっても購入する可能性はあるでしょう。これはゲーム機のプラットフォームでのそれと同様に、プラットフォーム移行を妨げ、現行のプラットフォームに縛る枷にもなります。
 ライバルプラットフォームへの移行を防ぐ防波堤の役目になります。

 これらから見えてくるのは、Googleが広めたいのはAndroid(≒AOSP)だけではなく、Android+gappsという短中長期全てに渡って様々な収益をもたらすプラットフォームだろうということです。
 $50端末群の詳細な傾向が分かると、AndroidZeroの現実味が見えてくるかもしれませんね。

余談。
 現状、そのような施策はまだ見ませんが、アプリ購入に係わるプラットフォーム移行をサポートするような金銭的補填を、プラットフォーマーが行う可能性もなくはないですね。
 いまのiPhone/Androidの熾烈な競争にもし第三者がいれば、日本国内でのキャリア間MNPでのキャッシュバック施策を見るにあり得たのかな?と妄想するところです。
  1. URL |
  2. 2014/09/18(木) 02:03:44 |
  3. いぬ #x88RZ0SU
  4. [ 編集]

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