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鈴の音情報局blog

携帯関連の将来や最新の技術情報や業界の行く末などを適当に綴るblogです。 内容の信憑性は?余り信じない方がいいと思います。
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今更だがKCP+を斬ってみる

先週なんだか力の入ったメールを頂きました。
なにやらKCP+に関してのメールでした。
とりえず熱いメールには全力でお返事をしてしまうほうですので返事を優先しました。
その返事に更に頂いたお返事からは同胞臭がぷんぷんする方でした。
それなりに経験を積んできたソフト技術者・・・orz

そこからはKCP+に関してのストレスがぶちまけられておりました。
その方がトラブルを抱えているという機種はW54SA、鳴り物入りで投入される
予定だった初代KCP+機です。

ご存知の通りKCP+はKDDI-auの共通プラットフォームであるKCPの進化版。
KCPの特徴は軽快な操作感、まどろっこしくない分かりやすい操作性が売りだ。
重厚長大で鈍重な操作感・操作性のドコモのプラットフォームとは大きく違う。
メニューの構造を含めた端末操作的には間違いなくKCPやKCP+は使いやすい。
画面を見ずともある程度操作が出来るauの操作感はセンスよくまとまっていると思う。

その使いやすいKCPの弱点は何か?それはシングルタスク的な操作性だと考えています。
かつてのMacOSのように、使いやすいがここが物凄く物足りない。
複雑奇怪で一部設計に難有りだが、Windowsでは既にWindows95以降プリエンプティブ
方式のマルチタスクが搭載され、NT系列で強固な実装が完了した。
それは以降2000、XP、Vistaに引き継がれている。

一方MacはOS Xの登場までそれを待つ必要があった。
そのOS Xの立場となるべくして登場したのがKCP+と考えている。
そうなるとドコモはWindowsだろう、鈍重・多機能小回りが効かない。
KCP+はチップを変更し、上位のマシンパワーを手に入れた。
インテルMacほど上がったわけではないが。

確かにKCP+はバグが多くてプチフリと呼ばれている瞬間的なフリーズ、
まだ完治しない電源落ち、不具合を並べると暇が無い。
しかし大元の設計的には悪くない。
初めて紹介された時にもこれは悪くないと思った。
色んな意味で期待感を感じた。

仮にKCP+のバグが全くなく、現状の動作だったとしたらどういう評価だろう?
多少のもっさりはマルチタスクを実装すると仕方が無い。
それ以外はほぼ完璧ならば評価は高かったのではないかと思う。

auは十分使いやすくこなれたUIを設計できるだけのノウハウを持っているの
だからもっとそこをアピールすべきだろう。ドコモのメーカに自由にさせている
UIはいいようで結局アクセルやブレーキ、ウインカーの操作レバーやペダルが
メーカーによってばらばらな車で有ることと全く変わらない。統一しても特に
害の無い部分に自由度を与えてユーザーに不便を強いるドコモに比べると
auの覚えた感覚を無駄にさせない統一性は評価できるとおもいます。


さてこれまでの流れが有った上で、ここで当初のメールの方に登場して頂きます。
ちなみにメールの引用はご本人の了承を得ております。

>ワタシは54SAを所有しており、数々の不具合により修理1度、解析2度を経てお
>りますが、原因も再現もau側で確認できず、他機種への交換も満足できない提案
>しか提示されておらず、内心は最悪MNPするという結論を出している状況です
>
>私だけではなく多くの方がKCP+搭載機の不具合で困られているのはご存知の事か
>と思います
>
>初号機+春モデル<夏モデルと安定化の傾向にあり、若干とは言え問題が発生し
>ない固体も存在するようです
>
>しかしながら、問題を持つ機体が多すぎる
>
>というより不良品を発売し続け、さらに不良の新モデルをリリースしているとさ
>え思える状況に企業として不信感を抱かざるを得ません

これが初期のKCP+機を購入した多くの方が抱えている問題だと思います。
全員では無いにしろ、数多く聞きますので割合的にも少なくは無いでしょう。

この方は、

>KCP+については、鈴さんのおっしゃる様にKDDIが時の過ぎるのを待っているだけで
>あるだろうと私も思いますし、裁判沙汰にでもしない限り、臭いものに蓋をする対応しか
>しないだろうと思います。
>
>機能が満載になり、開発期間が殆どなく、グチャグチャになっている携帯ソフトですから、
>キャリア、メーカー問わず不具合が多くなって当然です。
>
>全体のプログラム仕様を把握している担当エンジニアがいないのではないか、
>と思える開発体制なのではないでしょうか。

こうおっしゃっています。
私もそのとうりだと思います。

人手が足りないのでとにかくプログラムが分かる人は最前線投入で、
全体把握と見通して整理する役割の人がいない状態なのでしょう。

フラグを含む変数やオブジェクト、クラスなど一見してげっそりするような状態に
なっているのではないかと想像しています。

その中でも一番大事なのは状態を維持するフラグ。
一時的に維持する変数はスコープを狭める事が出来ますが、
結局フラグは参照渡しでグローバル化することが多く、デリケートな管理を
必要とします。これは変数を作る時の命名規則が大きく鍵を握っており、
更に一覧表を作って誰でも探しやすくしておかないと似たような意味の変数が
溢れ返って本当は一つにしておいたほうがいいものまで3つも4つも分かれて
違った変数で持ってしまい、フラグの落とし忘れやセットし忘れに繋がったりします。
逆にフラグをコンフリクトさせてしまい、他の部分ではありえない想定外の値が
セットされていたりして誤動作を招いたりする事も有ります。


こういうものは天の視点からしっかり全体を見渡して要点だけでもしっかりと
抑えさせておく必要が有ります。実働の兵隊だけが多くても効率が上がるのは
初めのうちだけでコード量が増えるに従って非効率化し、一通りプログラムが
出来ているにも拘らず「後半年待ってください」状態に陥っていきます。

地雷を埋めてから後で探すより、地雷を作らない方法を取らなかったのが
悪いのです。学歴ではなくセンスのいい管理者を一人でも置くだけで
こういうところは相当違いが出るのですけどね。

切れ者のセンス一つで億単位のお金の節約になるわけです。
が、いまそれを天下のKDDIが全く出来ていないわけです。
(と、結果から勝手に予測しております)

裏の事情はともかくそれを世に出してしまった事とその後の処理の仕方は最悪です。
「データが壊れている」等、どうやって調べているのでしょうか。
何のプログラムが関係し、どういったデータが壊れているのか。
ダンプを提示してここがこう壊れていたと説明すべきです。
というか、私が同じ目をあったのならそれを要求します。
子供だましの説明で引き下がる気は毛頭有りません。

恐らく全く調べたりせず、煙に巻ける「データ破壊」を持ち出しているだけなので
ダンプを見せて証明せよとなれば一大事となります。そんな場所を見つけることは
出来ませんから。逆に提示される側にも16進のダンプを見てチェックできる知識は
要求されるので誰でも出来る技では有りませんが。

ともあれこの方とは「KDDIはごまかして流そうとしている」ということで見解は
一致しています。

たしかに企業としては売ったものは出来る限り手切れをよく保っておくのが最善の
商売です。しかし携帯という製品はそういうわけには行きません。
ひとつのライフラインと言ってもいいわけですから。

単純に考えて、KCP+を単なるOSとミドルウエアの集積物だと考えた場合、
単純にOSとミドルウエアを差し替えればいいだけの話です。だとすれば春機種・
夏機種と他の機種の開発が進むに従って、過去の端末もどんどん直っていか
なくてはいけないはずです。何故そうならないのでしょうか?

アップデートされたOSその他が既に準備出来ているならば、精々Windowsの
再インストールをして環境を整える程度の手間で多くの方にアップデートされた
環境を提供できるはずです。多くの問題が解決するならばこの程度はかけれない
手間では無いはずです。何故単純にそれが出来ないのか?

1.バグだらけのAPI等に依存したソースになっている可能性が有り、
  OSやミドルウエアのバージョンを最新版に入れ替えると動作がより不安定に
  なり、悪化する可能性がある。

2.アップデートしたOSその他を入れる毎に端末の全機能や複雑な条件を課した
  状態をテストプレイで試す必要がある。それは相当大変な作業である。

この二つが大きな要因と考えられます。
1のように一箇所を直すとさらに他の場所にバグを作るエンバグはよくある事で、
単純にKCP+だけを刷新する事で旧端末の問題が解決するわけでは有りません。

旧端末のKCP+以外のコードも全て見直すことになり、それらのテストプレイまで
含めると端末一台仕上げるぐらい大変な作業となります。

マイクロソフトが旧版Windowsのサポートを次々と打ち切っていった理由はここに
有りました。KCP+登場の時期の3端末だけでも大変なのに、長引くほどその後の
機種まで同じ事を繰り返すことになり、物凄いコスト増になります。

間違った仕様に依存しているプログラム、こんな厄介なものは有りません。
どっち道開発時のKCP+は仕様書通り動作してなかったでしょうから、
仕様書と全く違う本来からすれば誤った入力値を突っ込まれたりしている部分が
どこかに潜んでいるに違い有りません。API側でエラーチェックを厳密にしたとたん
動作しなくなるなんてことは朝飯前です。


そんなこんなでKCP+の旧機種を買ってしまった方、修理に出すだけ出した上で
最終的に出来るだけいい交換条件を引き出すしか有りません。それまで何度でも
修理に出し続けるしか有りません。

それらの機種が根本的に改修されることはまず有りません。
当面は小手先のプログラム修正が関の山です。
簡単に直るなら夏機種で全てカタがついているはずです。

せいぜい致命的な間違いが直った時だけ臨時バイトなどを雇って固めて検証を行い、
全機種アップデートが行なわれる程度でしょう。多くは期待できません。
キャリア・メーカーからしたらそれよりも次機種開発の方が大事なのです。

プログラムを触れるのは実際開発したプログラマ。
そのプログラマは完全に枯渇しており足らないのです。
ろくに地位も与えられないで安値で買い叩かれている限り増えることは無いでしょう。
面白そうでも携帯業界に私が参戦しないのもそういった理由からです。

そういう構造である限り携帯のプログラムはユーザーでβテストを繰り返し
ながらアップデートするしか有りません。ユーザーに迷惑をかけながら。
時間もコストも余計に掛かる仕組みが出来上がっていますがキャリア・メーカが
その道を選んでいる以上しかた有りません。

技術が出来る人間は管理が出来ない、管理が出来る人間は技術が分からない。
いつまでも真ん中で止まる事の無いシーソーが見えて無い間は解決する
ことの無い問題でしょう。


使い勝手のいいKCP+、先日発表された機種ではそろそろ完成したのでしょうか。
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  1. 2008/10/28(火) 19:58:39|
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